2015年3月2日月曜日

Foldable 31cm Grey card diffuser Softbox

Foldable 31cm Grey card diffuser Softbox (from Meking Studio, China)

↑これが商品名。特性を羅列しただけである。
"Counterfeit Flashdisc" と呼ぶべきものだ。

「灰色」を意味する英単語は "gray" が一般的だが、 (a を e に変えた)"grey" も間違いではないらしい。 


(from MEKING Studio)


(いずれ、中国でコピーされるだろうという)予想通り、
Fstoppers Flashdisc の「模倣品」が 出た。

本家が $50、米国外への発送を嫌う、のに対し、
模倣品は、本体 $18 程度、しかも世界中へ郵送料込みの価格である。

本家と比較するため、さっそく、eBay へ注文、10日ほどで到着した。


オリジナルへの『畏敬の念』など、まったく無い。
形は「いびつ」で、円形になっていない。
その「歪んだ形」のまま、宣伝写真に使用する、その神経にも恐れ入る。
羊頭狗肉(本家の画像で宣伝し、偽物を発送する)よりは「マシ」か。

内部構造・サイズ・縫製位置は本家と変わらない。裏のグレイカード構成も同じ。
実践投入は行っていない(当分は使う予定もない)が、紗膜は、青色へ偏位しそうな色だ。
製品全体に「特有の臭い」がある、中華製品はいつもそうだ。
しばらく風通しの良いところに広げておこう。
縫製が雑。
スピードライト固定用のゴム部分も、いつ「のびきってしまう」か不安。

しかし スピードライトには何の(例えば、ベルクロを貼り付けたりするなど)負荷、変更もなく、かつ、汚れても・紛失しても「それほど惜しくない」程度の価格。
eBay にアカウントを持つ者なら、「ものは試し」と注文したらいい。大きな後悔はしないと思う。

「これは 中華・模倣品だ」と気づく者は、そうそうおるまい。
(from MEKING Studio)
グレイカードを写しながら、
ホワイトバランスが狂っている、とは「愛嬌」だ。

両者を比較する。
サイズはみごとに一致。
偽物が、歪(いびつ)な円形だが、本物だって完全な円とは言えない。
素材も視覚・触覚では相違が分からない。
重量もほぼ同じ。
裏面(発光しない面)のグレイカード構造も、各色の幅までも相同である。

2時側に「黒いタグ(FS Flash Disc)」があるのが本物。
偽物は、グレーの縫製、ゴム部の縫製が「雑」である。

18% gray 部、黒との境界上部に「皺」がある。
speedlight 固定ゴムの縫製部にも「皺」
まぁ、実用上困るほどではない。

上に乗るのが偽物、下が本物。
偽物の紗膜はやや蒼白い。
紗膜の厚さ、手触りはほぼ同じ。

上;中国製。円周を覆う布地の終末は6時位置。
下:本物。終末処理は12時位置で、幅広い。

←(左):本物。断端ゴム部が幅広く、余裕がある。
→(右):偽物。ゴムがきつく、(スピードライト挿入せぬ状態では)両円盤の距離がせまい。


オリジナルの FStoppers Flash ?[Dd]isc には申し訳ないが、(スピードライトの簡易)ディフューザとして使う限り、中国のコピー品で充分である。

いうまでもなく、コピー製品を販売することが非難されるべきだが、
「素人にも容易に複製可能」な程度の未完成品を、しかも適正と思われる価格の3倍もの値付けをして発売した FStoppers にも反省の余地がある。もう少しアイデアを醸成し、どこかに「真似のできないギミック」を組み込んで販売すべきであった。

コピー品 $18 でも、まだ「高価すぎる」ように感じる。

eBay 某店では、3個買うと 30% off. 一個あたり $13 になる。これが適正上限だろう。
興味があり、かつ面倒を厭わぬ者あらば、この3個組を購入し、そのうち2個をそれぞれ 2000円で友人に売りつけるがよい。ほぼ無料で1個を入手できる。


Amazon US では  $20(米国内送料込み) で販売が始まった。

本品は、軽量で、手荒に扱っても破損の心配がない。それゆえ、中国から大量搬入が可能であり、おそらく、近日中に中華業者により、日本Amazonでも発売されるだろう。
初期価格 2000円 と予想する。ある程度は売れるのではないか。

耐久性不明。


結語:

Off-camera flash を使う者は、カメラバッグに1つ、(あるいは speedlight の数だけ)常備して損はない。

現状、オリジナル FStoppers Flash ?[Dd]disc に明瞭なアドバンテージは存在せず、この「中華コピー品」で実用上充分である。

買うなら、$15 未満を狙え。

Fstoppers FlashDisc

Fstoppers FlashDisc
(Flash Disc とスペースを入れるべきか?、本家でさえ表記が統一されていない。)

Fstoppers store
本家より借用

スピードライトの発光部に装着する「簡易ディフューザー」である。
軽い・小さい・邪魔にならない・装着が簡単

ホットシューに固定したスピードライトに使用するのではあまり価値がなく、
事実上「オフカメラ(リモート)発光」に使用するためのガジェットである。

発売元(FStoppers) によると、
 ・ 5,6年前に発案し、自作品をずっと(Wedding photo などに)使用していた。
 ・ 便利なので、製品化して売ろうと考えた。
 ・ 昨年 12月、初ロット 1000個を手作りで作成し、
 ・ 「3 個セット 100ドル」 でシークレット販売した。
 ・ 「あっという間に売り切れた」
と言う。
(好評だったと言う割には、
 初期ロットの購入報告および作例がネットにアップされていない
 のが不思議だ。他言無用だったのか?)


セカンド・ロットは 「前回ロットより多数個」作成したそうだ。
(どこかで 5000個と聞いたが、再確認できない。私の聞き間違いか?)。
 「(当初の予定どおり)1個 50ドル(という強気の価格)」で、
(直接販売はせず)、Amazon.com にて委託販売している。

Amazon.com 商品リンク

Amazon での購入者は、きわめて高い評価を与えている。
Amazon にて販売開始されたのが 10月9日、ただちにオーダーし、10月22日到着した。


さぁて、どんなものか。


cf. 中華コピー品 もある。(2015年1月末頃)


外見


「畳まれて、しわくちゃになったもの」が届く(中華モノはだいたいそうだ)と覚悟していたが、
広げられた状態で、(注文品と異なるものが届いたのではないかと不安になるほど)大きな箱に梱包されて到着した。





「薄いフィルムは子供に危険」
と注意書きがある。

収納袋と本体


非発光面(あるいは裏側というべきか?)
グレイカードである。
直径は 31cm
発光面
中央やや下方に正方形の「当て布」がある。
これは、スピードライト上部の強い光を遮るため。

構造

スピードライト挿入口。
「幅広ゴム」で固定するだけだが、
テンションと、滑り抵抗があり、乱暴に扱っても
抜け落ちる心配は(ほとんど)ない。
ディフューザー側を持って振り回すのは危険。

裏面の内側全体、円筒の側面、および発光面の当て布
が反射板になっている(だけである)。
器用な人なら、模倣・自作も可能だろう。

縫製はしっかりしている。
経年変化でゴムが延びるだろう。
その場合は、新品のゴムを縫い付けよう。
ただし、そうなるまで使い続けるだろうか?
円筒の高さ、自然の状態で 4cm
強く広げると 5.5cm まで広がる。
おそらく、一個一個手作りだと思う。
そのため、サイズにはばらつきがあるだろう。
YN560-III を固定した。
スピードライト左右にそれぞれ 5cm ほどの
光がもれる「空白」がある。
ここを塞ぐ工夫・細工は、なされていない。
小光量で、光の広がりを確認した。
「当て布」のために hot spot はない。
予想通り「円形」ではなく、「扇形」に近い。

非発光面、およびスピードライト挿入部周囲の
「光・漏れ」の様子。


補強


本体上端(スピードライト挿入の反対側)に「支持構造」がないため、「ふにゃり」と発光面・非発光面が異常接近し、いささか「心もとない」。(言葉で説明するのは難しい、使っていればわかる)
実用上困るほどではないが、できることなら「きれいな円筒構造」を維持したい。

便宜上、スピードライト挿入側を「6時側」、その対側を「12時側」と呼ぶ。


スピードライトを挿入しても、「12時側」は「つぶれている」。
ここにスピードライトの光が集まるので、
なんとか立ち上がって欲しい。
そこで、円筒側面を保持するため、一辺 5.5cm 前後(円柱の高さ)の白板プラスチックを「さまざまな」長さに切って試してみた。(今回は、食卓に転がっていた菓子のケースを切り取った)

ある程度の強度が必要。
一方、薄いことが望ましい。
紙よりプラスチック板が好適と思う。

「迅速性」(ただちに装着、整形できること。収納も容易であること)
「支持性」(円筒型が維持されること)
を考慮すると、

結局 「5.5 x 5.5 cm」 のほぼ正方形の小片を準備し、本体上部のスプリング部にはめ込むことで必要・十分であることがわかった。
長い板の方が支持力は強いが、付け外しが面倒。
側面も補強してみたが、手間が増えるだけで効果は薄い。
「12時側」1枚だけで充分である。

補強なし

プラスチック板を、円周の縫い目と側面との間に挟む。
画像では隠れている上端も同じ方法で挟んでいる。

この補強により、光がより「均一」になり、光のロスが減った。

簡単に作ることができる。紛失しても惜しくない。重量増加がない。
収納袋に入る。少々振り回しても落下の心配がない。

(まぁ、誰でも思いつく程度の工夫だな)

これで「傾いた円形の板」が、
「誰もが認める円柱」になった。


作例なし


これを使った「作例」を掲載すべきだと思うが、
「この器具ならでは」と思える画像がない。

米Amazon でも、評価が高いにもかかわらず、「作例」が挙げられていない。



現時点の評価

  • (現時点では)他に同様の物がない、ユニークな構造
  • "Flash ?[Dd]isc" という名称はどうだろう。USB メモリーは flashdisk である。
  • 軽い、携行が容易である。
  • ただし、50ドルは高価である。3個100ドルなら納得できる。


予感

  • 直径 40cm 程度まで「拡大」可能ではないか?(あまりに大きくなると収納サイズがスポイルされるので、40cm までが限界と思われる)
  • 何らかの「立体支持構造」が付加されるのではないか?(現状のままでは、学生の「コンセプトモデル」といった完成度だ。)
  • 廉価になるのではないか?(一巡し、売れ行きが落ちたところで、3個$100 のセールが始まるか?)
  • 中華模倣品が($10 程度で)登場するのではないか?
  • など、「コストパフォーマンス」、「改善の余地」の二点で、不満がある。

コンパクトに持ち歩くことができ、さっと広げて、目立たぬうちに撮影を終える。
旅行に携行するに最適である。

「旅行に持ち出す」となると、大きな DSRL は不釣り合いで、ミラーレス一眼で使いたい。
(ホットシューが省略されたミラーレス機は悲しい。)

「小型一眼を使う」となると、大きな(GN 50-60 クラスの)スピードライトは不釣り合いで、GN 30 程度、単三2本で駆動する、小型のスピードライトが欲しい。
もちろん、リモートトリガーの受信機を内蔵して。

Yongnuo が YN-300 (単三2本、マニュアル専用、首振り不要、照射角ズーム不要、マルチ発光不要、スレーブ発光不要、リモート on/off 可能、オートパワーオフ可能、ホットシュー固定具不要)なんてのを作ってくれないかな。

「小型スピードライトを使う」となると、現在のトリガー RF-60[23] も、大きすぎる。
ボタン電池を使い「母指頭大」ほどで、RF-60[23] 互換の小型トリガーが欲しい。
cf. FlashQ これくらいの大きさが望ましい。


Robin Knight's review

Thierry Lyles's review


同類 diffuser との比較。


Rogue FlashBender の欠点
 speed light への結合が不安定
 重い
 catch light が四角形になる。

Round Flash Ring の欠点
 重い、大きい
 畳んでも邪魔
 光量 2段分程度のロスあり
 もとより softbox として設計されていない

Round Flash Dish
 こちら(RF Dish) の方が照射面が広く、ほぼ完全な正円照射、光量ロスが少なく、良さそうだ。
 2個目の Flashdisk を購入すべきかどうか を迷っていたが、冷静に立ち止まり、
 Roundflash-Dish を Poland に注文した。現在、到着待ちの状態。



cf. 中華コピー品 もある。(2015年1月末頃)


(記事の一部に、正規表現を用いている。)