2013年9月28日土曜日

RoundFlash Ring

RoundFlash Ring


注意:
記載した記事は 2013/12 までに記述したものである。
情報は徐々に劣化・風化する。2014/01/19 で内容を「凍結」する。
間違い・勘違い・時代遅れなど多数あろうが、寛恕願う。
本来なら「消去」すべきだが、
このまま放置する。「過去記事」として読んで欲しい。

2014 / 9月
本機販売元 Poland Asitis 社から、第2弾 RoundFlash Dish が発売された。
両者を区別するため、RoundFlash Ring と呼ぶ。


RoundFlash
ラウンドフラッシュ (商標を勝手に「カタカナ」書きして良いのか?)


google 検索で 日本国内での「使用報告」を検索してみるが、
「日本語による使用経験記事・レビュー」は見つからない。(2013/09/28)

注文から到着までの経過と、初期使用感を報告する。

事前研究

長所
・ドーナツ光が均一であり、欠損がない。
・サイズが大であることから、ソフト光である。
・軽い。
・小さくたたむことが出来る。常時携行も可能。
・リモートトリガーを使えば、(独立した)ソフトライト光源としても使える。
・リーズナブルな価格。
・被写体・眼球に、完全円形(ドーナツ形)の Catch light
・まだ使用者が少ない(ので、自慢できる)。

短所
・AF 補助光が無効になる
・manual focus, zoom など鏡胴操作が不可、あるいはきわめて困難。
・光量は(speedlight 発光量より) 1.5 EV 程度減弱する。
・大きすぎる。(ポートレイトの際、被写体と撮影者が隔絶される。)
・強力な(ネオジム*)磁石が使われている、磁気媒体への影響が心配。
・聞いたことのない販売元であり不安だ。
・まだ使用者が少ない(ので、情報不足)。

* 「ネオジウム」は誤りである。(私は、ネオジ「ウ」ム と発音していた。どうして誤記憶を形成したか、原因は定かでない。「ネオジウム」の方が「語呂」がいい、5音節の方が日本人には定着しやすい、ことが主因ではないかと考える。)

どこで買うか

 Poland asitis : 本体 EUR 109 + 送料 EUR 7
 eBay : MxCamera (Hongkong) など  USD 136
 amazon.de  ○ EUR119.99

 amazon.co.jp ×
 amazon.com ×
 amazon.co.uk ×
 amazon.fr ×
 amazon.ca ×
 amazon.cn ×
 amazon.it ×
 amazon.es ×
 amazon.com.br ×
 amazon.in ×

 Poland からの個人輸入経験はないが、どこに頼んでも(たいした)価格差はない。
 本社 asitis に注文することにした。

到着まで

・某月09日 08:00 PDT  注文、直ちにPayPal 支払い確定の通知。
・同月09日 08:31 PDT  本社よりメール「入金確認した。48時間以内に発送する。」
・同月12日 13:27 PDT  本社よりメール「発送した。track # は RR**** である。」
・同月18日 13:20 JST  自宅玄関で、日本郵政配達人より受け取った。

注文から9日、予想より早く到着した。
eBay でも購入可能だが、「本社 Poland から、10日以内に到着する」のであれば、本家注文が良いだろう。

以下の記述において、カメラの頭部・ホットシューに装着して光源とする、いわゆる「ストロボ」「クリップオンストロボ」「フラッシュ」のことを、Speedlight と記載する。


30cm x 20cm x 15cm 程度の「簡易包装」で到着した。
あちこちで「投げられた」だろうが、
内容物に損傷はなかった。


発送元拡大
Kraków, Poland か、
映画「シンドラーのリスト」を思い出す。
まさか 「Kraków と何らかの縁を持つ」ことになろうとは、
思いもよらなかった。


「収納された状態のサイズ」は「空気が抜けたハンドボール」
というところか?
もっと良い「たとえ」が欲しいが、思いつかない。
大きなカメラバックなら常時携行可能だろう。
独立したマニュアルはない。
説明は、この「しおり」だけ。
説明は英語。
製造元 サイトを見れば、使用法は一目瞭然。
『使い方が分からない人』が購入することはなかろう。


外径 45cm, 内径 11cm。

全体的に「しっかりした作り」である。
縫製もきちんとしている。
折りたたみ・展開を繰り返しても、そう簡単には壊れまい。
各種「中国製品」に比べれば、極めて優秀。
持ってみて「不安」を感じる部分もない。


ネオジム磁石は「ほどほどに強力」
カチッ・カチッと固定する音は「小気味よく」、
よくできたギミックである。
外周の「脚」は、レンズ固定の五角形のゴムの頂点方向に
一致して、5組である。
日本人が作ったら、ここはどういう「仕組み」を考えただろう。
磁気メディアへの影響は不明。


speedlight 挿入部(画面上)だけが「明るく」なり、
speedlight より離れた所(画面下)は「暗く」なるのではないか、
と、購入前には心配していた。
実際には、「ドーナッツ全体において極めて均質」である。
「布製」だから、ちょっとだけ「イビツ(歪)」だが、愛嬌の範囲。

どこに speedlight 挿入部があるのか、分からないくらいだ。
入光部の「しくみ」については、「購入してのお楽しみ」。

ポートレイト実例

「カメラ - 眼球」の距離 約 30cm

Roundflash は被写体の左肩に触れている。
メガネレンズ表面の反射。
catch-light は「大きさ以外に工夫の余地がない」、
いつもいつも使っては「有り難み」がなくなる。
『ワンパターン』と笑われるだけ。
「この人こそ」と思う「美女か、小児」を選んで使うべきだろう。

上半身ポートレイト実例を表示したいが、
「モデル」が、公開を拒否。

RoundFlash 本体により、撮影者(カメラマン)と被撮影者(モデル)が隔絶される。
あるモデルに言わせると「圧迫感がなくて良い」と言う。コミュニケーションは声を出せばよいのだ。
この「隔壁」は、ペット(犬・猫など)の撮影時にも、「撮影者の圧迫感をいくぶん希釈する」という意味で、役に立つかもしれない。
私の身近には、被写体ペットがいない。


俯瞰・無影撮影

傾けることができないもの(例えば食卓のうどん)を俯瞰で(真上から)撮影する。
内蔵・外部 speedlight 一灯では、「影」を消すことが困難であった。
無影撮影に RoundFlash は有効である。
意図通り「無影」であるが、「無影」であるがゆえに「立体感」を失う。
これを元に、わずかなサイド光を加えるなど、工夫の余地あり。

湯気でレンズが曇った。
roundflash のせいではない。
料理記録写真
背景飛ばし・俯瞰・無影・静物
白背景さえあれば、簡単である。
Photoshop 切り抜きなど加工は施していない。
撮影したままの画像である。

うどん汁表面での反射光はないが、
無花果表面では軽い反射を認める。
光沢ある表面・鏡面の撮影は、工夫が必要。

「俯瞰・無影・背景飛ばし」が、いつでも・気軽に撮影できる
のは楽しいが、これも catch-light と同じく、
「ワンパターン」の誹りを免れまい。

ソフトボックスとして使う


YN560-III を単独装着し、
RF603 でワイヤレス発光。
ソフトボックスとして使う。
この状態で使えるのだが、
しっかり握る場所がなく、不安定である。
そこで…

小型カメラ・ビデオのための固定具を使う。
「ハンディグリップ」と呼ぶらしい。
もちろん これも Roundflash を使って撮影した。
eBay で600円ほど。
上端の hot-shoe アダプターは、
RF603(リモートトリガー)の「おまけ」。


Roundflash 自体が軽量のため、
グリップ下方をゴム止めするだけで安定する。
使用中に「くるり」と(頭が下に)回転する心配もない。
全体で 700g 程度であり、
長時間 保持しても「左手」が疲れることもない。


YN560 系の最大光量 GN 56 (実際は 40 前後と言われる)で発光すると、
それなりの光量のソフトボックスとして使える。
連続撮影では、電池の消耗が心配だ。

speedlight の slave 受光部が隠れるので、
カメラ内蔵 flash (あるいは main speedlight) 発光→slave 発光には向かない。
ここは YN560 III リモート受信機内蔵型が良い。

一見、「たいへん大袈裟な機材」に見えるので、
知らぬ人に対しては、
「なんか、スゴイものを使っている。」
と、「虚仮威し(こけおどし)」の効果がある。


Zoom, MF 鏡筒(胴)操作

・Roundflash 後面(レンズのマウント側)に僅かな「隙間」があり、そこに指を入れ操作可能な場合、
・Roundflash 前面 (レンズフィルター側)に手を回し入れて、操作可能な場合が
ある。
レンズ直径、操作リングの位置によりけり、である。
確かに不自由ではあるが「全く操作不能」というわけではない。

困るのは、「古くなってズーム抵抗が緩くなったレンズ」である。左手で鏡胴を支え続けることができない(Roundflash 前面に腕を回すと、円形の発光が得られない)ので、特定のズーム位置で固定するのが困難だ。

35, 50mm 単焦点レンズで、かつカメラの AF が信頼できるなら、鏡胴操作は不要だが、
あまりに小型のレンズ(特にパンケーキと呼ばれる薄型レンズ)では
1. ゴムバンドでの固定が困難。
2. Roundflash 洞開口部で画面が蹴られる。

高級・大型単焦点レンズ(各社 85mm など)なら使い心地が良さそうだ。
残念ながら所持していない。


AF 補助光

カメラ本体から あるいは Speedlight からの AF 補助光が、Roundflash で遮光され、(AF 補助光としての意味が)無効になる。(私は YN560 系という「貧者のライト*」を使うので、 AF補助光など もとより存在しない。) 補助光が必要なほど暗い所での撮影では、ペンライトで、焦点位置を照らすことで、代用できよう。

* Price/maxGN (価格 ÷ 公称GN値) を計算せよ。1 GN あたり100円が貧者相場。

光源ズーム

下記 Scott Lewis 記事によると、
「speedlight の ズームを変化させると、発光の様子が変わる」
と記載されている。
が、YN560III の ズーム 24mm でも、105mm でも「出力される光りの形・強さ」とも相違はわずかであった。


TTL 調光

いつか実験しようと思いながら、ついに放置。
今後も実験予定なし。

Compact カメラでの使用

・Hotshoe なし、 内蔵フラッシュ なし
 Roundflash は使えない(だろう)

・Hotshoe あり
 レンズと、speedlight 部の距離が極端に短いと使用困難。
 リモートトリガーを使うか、
 内蔵フラッシュから、speedlight を slave 発光させる。

・沈胴式レンズを採用したカメラ

 Canon Powershot G15 での使用経験
 画像準備中

小型 Speedlight 使用

SUNPAK PF20XD (GN 20) の使用例
単4電池2本駆動、光量 GN20、中国製、
外見は「玩具に毛がはえた」程度、
比較的高価 (6000円を越える)
だが、
カメラメーカーに依存しない、
マニュアル発光、調光5段階、同調発光
かつ RF603 でリモート制御可能
など
「このサイズでは類似相当品がない」 
裏面=コントロール面
無駄に大きい on/off ロータリースイッチ
暗いところでは、現在の設定がみえない調光スイッチ
爪楊枝が必要な シンクロ切り替えスイッチ
デザイナーは「外部光源」を使ったことがあるのか
疑問に思うほどだ。
しかし、それを補って余りある「便利さ」。
これが 3000円未満なら「万人に勧める」のだが。
RF603 に装着する。
合体した姿は「フレミングの法則」を示す指のように、
互いに直交する方向に飛び出しがあり、
美しくない。安定も悪い。
ただし、
双方のスイッチ類が干渉しない点だけは良い。
roundflach の speedlight 装着部の
ベルクロベルトで固定して、「クルッ」と内側に倒す。
この方法では、きわめて不安定である。
speedlight がいつ落下しても不思議でない。
室内でちょっと撮るくらいなら良いが、
戸外で、本気で使うのなら、
PF20XD に「粘着ベルクロテープ」を貼るなど、
落下防止の工夫が必要。
発光面の「均一性」はほぼ良好である。
画面「上」(または「北」)が PF20XD を固定した側である。
固定した側にわずかな光量落ちがある。
テーブルフォトの補助光、
ポートレイトの影消し、程度なら、
多少は役に立ちそうだ。
RoundFlash with PF20XD 作例
光の均質性は良好。
光量が少なく、しかも手持ち撮影である。
focus 域が深い画像には向かない。

考察

・期待通り(もしくは、期待以上)の「モノ」としての完成度。
・発注から到着まで迅速だった。
・catch-light は美しい。しかし、飽きる。
・無影マクロ(的撮影)に有効、これも飽きる。
・ソフトボックスとしても有効。
・日本円にして 7000円までなら、強く推奨するが、
 (YN560-III が 8000円以下で購入可能であることを基準に、
  せめて speedlight より安価であって欲しい)
・現在の価格であれば、「誰にでも勧める」とは言いがたい。
・持ち歩くと、(これが普及するまでは)注目を浴びること間違いなし。
・a. ソフトボックスを持っていない、b. リングライトを持っていない、c. スピードライトを持っているが使用頻度が少ない。以上 a, b, c を同時に満たすなら、購入の価値あり。


欠点・改善希望

・ レンズ固定のメカニズム
・ 価格
・ 交換部品

競合品

・マクロ用の小型 ringflash は競合外として、ここでは扱わない。

Ray flash

 (海外では)評判がよろしい。
 機会あれば使ってみたい。


Orbis ringflash
「銀一」取り扱いで、大型カメラ店に常備されている。
 光が硬そうだが、使ってみたいと思う。
 カメラと一体化するには、『大袈裟な補助具』が必要である。
 それだけ出費するなら、レンズ一本を買い足したいと思うのが通常感覚。


・ O flash (ring adapter)


 どう見ても「真円」にならず、「上端が欠ける」
 $40 と安価であるが、使おうとは思わない。
 国内アマゾンにも出品あり。
 買っても、おそらく、1・2回使用後「お蔵入り」すること確実と直感する。
 買わぬが吉。安物買いの銭失い。


AlienBees ABR800 Ringflash

 これは、素人が手を出すようなものではない。
 プロ用。

・ Hensel ringflash
これもプロ用。


リンク

使用例

ネット上の実例は Flickr photo pool に多数あり。

flickr (RoundFlash group)

顔が画面で埋め尽くされる程度に接近したポートレイトに有効。
完全ドーナツ形のキャッチライトが美しい。
全身撮影のポートレイトでは特に有意義と思えない。
昆虫マクロにも有効らしいが、撮影シーン不明。
マクロほどでなくとも、「無影静物」撮影に有効。
キャッチライトの大きさと、撮影距離の関係につき、誰も語ってくれない。

Instagram にも散見されるが、Flickr との重複が多い。
あまり参考にならない。

Instagram tagged with #roundflash


Reviews

英・独・仏・西語だが google 翻訳などを使えば、大意は汲み取れる。
全般的に「高評価」 である。

19. Gedgetmac, 2013/09/12
詳細な review。欠点の指摘もあり、参考になる。
18. KubeStudio(Jon Hernandez), 2013/09/04
Hensel ringflash との比較写真あり。
17. Foto ois kiva, 2013/09/01
Short report というか、blog の一記事。
16. 500th.net by Martin Joergensen, 2013/08/26
具体的な内容がない。
15. One Ring Flash To Beat Them All, 2013/08/13
14 を引用しているだけで、ほぼ無価値記事
14. Strobist, 2013/08/12
実例が少ない。磁石のことを気にしすぎる。 
13. Scott Lewis, 2013/07/11
mobile softbox として評価する。
12. Jerome Courtois, 2013/07/04
ズーム困難という欠点あるが、ポートレート撮影には好適だ。
11. Thomas Reinmann, 2013/04/25
髙評価、実例あり。だが、有益情報なし。
10. The Phoblograper(Chris Gampat), 2013/03/16
柔らかい光が好みならこれを、硬いの好きなら Ray を選べ。
09. Test De Matos(Nicolas Bernard), 2012/11/06
単純な紹介のみ。Review になっていない。 
08. Giovanni Savino Photography, 2012/09/10
極めて「高評価」。 欠点は、「被写体」と隔絶することだけだ。 
07. DPreview(T. Kachadurian), 2012/09/09
実例なし。3つの欠点指摘。だが高評価。
06. Photo-Tips-Online, 2012/08/28
前バージョンと比較。マグネット固定のギミックを高評価。
撮影例数点あり。
04. QuestionsPhoto, 2012/03/28
長文記事。実例あり。高評価。
03. PhotoPraxis, 2012/03/01
雑誌記事1ページのスキャン pdf (独語)
前バージョンの評価だが、鏡胴操作写真など説明がある。
RayFlash との比較。大きさ・柔らかさを評価。

2013年6月7日金曜日

YN560-III

紆余曲折あり、YN560-III を入手した。
縷縷、気づいたことを書き留める。

重量:
II に RF603同等機能が組み込まれるのだから、 (II 単体に比べれば当然) III が重くなるはずだ、と「先入観」を持っていた。
実際測定すると、(eneloop 4本込み)
II、III いずれも 434g であり、「完全に同重量」である。
「機能が増えただけ重くなる」と考えたのは杞憂であった。
アマゾン「ハピネス・エキスペレス」の商品説明欄には、
「本体のみ 540g」 と記載されている。
III に付属のマニュアルでは、本体 350g、実測値もその程度である。
商品説明に「不利な過重量」を記載するとは勿体ないことだ。

サイズ:
筐体は全く同一のものである。
同じ「鋳型」を流用することにより、コスト上昇を避けたのであろう。
よって、サイズも全く変化はない。

電源:
II は、電源の on/off 時に、「電源ボタン2秒押し」と「かったるかった」。
とくに、電源を切るときがイラついた。
III には、「Quick Turn モード」が新設された。
Quick Turn : Off では、II と全くおなじ、電源ボタンの長時間押し。
だが、
Quick Turn : On に設定すると、
電源ボタン1秒以下で使用可能となり(さすがに ワンタッチではない、これは誤動作防止のため、やむを得ないだろう)、再度電源ボタンをタッチするだけで、電源が切れる。
すなわち、
・電源オンにするには、1秒押し
・電源オフにするには、ワンタッチ
で合理的である。
オートパワーオフ機能も装備されているため、「Quick Turn : On」の状態のまま使うことに何ら問題はない(ように、今のところ思える)。

微調節量の設定:
II に置ける微調節量は +0.3, +0.5, +0.7 の固定値であった。
1/3 段を好むユーザと、1/2 段を好むユーザの両者の顔を立てた結果、
なんとも見苦しい段差になった。
III においては、[+0.3, +0.7], [+0.5], [+0.3, +0.5, +0.7] の3セットの中からいずれかを選択する。
可能なら quarter set [+1/4, +1/2, +3/4] も欲しかったね。
(それに意味があるかどうかではなく、美学の観点である。)

節電モード:
オートオフに至る時間を数通りの中から選択可能。
私はその「有り難み」が理解できないが、良いことなのだろう。

単三電池:
電源は単三電池4本、もちろん eneloop を使う。これだけで、II の発光機能と RF603 のリモート受信を賄う。
II + RF603 においては、単三4本+単四2本の(電池残量)状態を確認する必要があった。それが eneloop だけで済むのは、精神衛生上極めて良いことである。
II + RF603 では、 RF603 の電源を切るのが面倒であった。これも不要になった。
発光+受信のため、当然「電池持続寿命」は短縮するのであろうが、数日間使った範囲では、「短縮した」との実感がない。

グループ化:
現在のところ、その機能は「無効化」されているが、
操作盤に「GRP」の刻印がある。
Firmware の改訂は困難であろうが、何らかの「複数フラッシュグループ化機能」が隠されているのかもしれない。
(予定はあったが、組み込まれず、刻印だけが残っているのかもしれない)


[YN560-II with RF603]  vs. [YN560-III]
「RF603 を同時に使うなら」、言うまでも無く III が圧倒的に有利である。

III が劣る点は「電池の持続」のみであり、これは相当数撮影しなければ確認できない程度の差である。(数百シャッター以上?)

しかし、RF603 を使わなくとも、III が優れる点が多い。
(わざわざ中国製の)YN560 を購入しようとするほど者が、
「カメラ本体のホットシューに本機を固定して使う」とは思えない。
リモート発光、もしくはスレーブ発光で使う(ことが多い)だろう。

III をメイン発光、1台または複数の II をスレーブ発光させるのは、「複数光源を扱う」、最も安価な方法ではあるが、「外見が全くおなじ機器」において「操作法が異なる」のは、精神衛生上好ましいことではない。

II と III は、現状 1500円程度の価格差である。
RF603 単体は 1800円前後であることも考慮し、

以下の結論を得た。

「II を購入し、充分使いこなす前に III を見れば、
 II を買ったことを、『必ず後悔する』、投げ捨てたくなること必定である。」
 (私がそうである)

「もはや 新規購入にあたり II を選択する理由は存在しない。」

「II の所有者は、身近な初心者を誑(たぶら)かし、高値で売りつけ、
 わずかな差額を払って III に買い換えるべきである。」
 (私は II を 5000円で売りつけようか と思っている)

「II を買うなら 6000円以下と弁(わきま)えよ。」

「今後、『過剰在庫を処分する』ため、II の価格が下降してゆくと予測する。
 『あわてて II を買う』、ましてや『安くなったからといって複数台の II を買う』
 など、愚の骨頂である。」

2013年4月12日金曜日

Powershot G15, RF-603, YN560-II

G15, RF-603, YN560-II 覚え書き

G15 : Manual mode
Aperture 5.0
(特に根拠はない。
 これ以上開くと ボケがうるさい。
 これ以上絞ると、画質が劣る)
Shutter 1/200
(これも根拠なし。
 実用上、1/640 より遅ければ、
 どれでも良い)
ISO 100
(最低感度 ISO 80 だが、
 他のカメラと、統一的な扱いのため
 100 を基準とする)
 

YN560-II : Manual
Full x 1/2
(フル発光にすると、
 更に光量が必要な場合に
 プラス側の調整が不能。
 充電に時間を要す。電池消耗が速い。
 逆に光量を減じると、
 カメラ側の ISO 感度を上げることになり、
 画質が低下する。それでは人工光を使う意味がない)
24mm (most wide)
(バウンスで使うので、
 光路角は広い方が良い)


2013年4月11日木曜日

RF-603AC

Monobloc(k) ストロボに RF-603 を接続して使っている。
撮影の度に ストロボのスイッチ、RF-603 のスイッチ、両方を on/off する必要がある。
特に RF-603 の電源を切り忘れ、翌日まで放置すると、瞬く間に電池を消耗、
いざ発光という段になって、電池交換が必要になる。
そんなものだ、と思っていたら、RF-603AC を見つけた。

まとめると
・ RF-603 の受信専用機 (発信には使えない)
・ 電源は AC (110-220V) 専用 (電池は使えない・使わない)
・ ストロボ電源に直列に連結することにより、電源 on/off はストロボと同期

価格も送料込み 18 US$ 程度。
人柱になってみようと思う。





Speedlight の正式名称は "YN560-II"
wireless trigger は "RF-603"

space と "-" の使い方・位置に統一性がない。
複数の部署が勝手に開発・命名しているのだろう。

YN560-II

YONGNUO の speedlight "YN560-II"

正しくは、
・ YN はいずれも大文字、いうまでもなく YONGNUO の略だろう。
・ YN と 直後の 560 との間に space 不要。
・ 560 の次は horizontal bar あるいは minus sign
・ II は大文字の I を重ねる。

2月、eBay の Yongnuo 直販所(と思われるところ)に YN560-III 、
すなわち "RF603 を組み込んだ YN560-II" を注文した。
在庫豊富と記載されていたから、2週間で入手できると考えた。

eBay の取引記録では、数日後に「発送済み」マークが点灯した。
予想通りの展開に満足していた。

ところが、2週間どころか1ヶ月待っても、商品が届かない。
これは、郵送途中のトラブルか、面倒なことになったな、と気落ちした。
そこへ、販売元からのメールが来た。
「 YN560-III は、製造元においても out of stock である。
 いつまで待てば良いか、我々も不明である。そこで提案
・ Refund 金を返す。
・ このまま order 状態を続ける。
・ 同機能である YN560-II with RF603 を代替として送る。
のいずれかを選択せよ。」

「発送していないのに、『発送済み』とするのはけしからん」など、いい加減な英語で数回のメールのやりとりがあり(まぁ、何とか通じたようだ、相手も English-native じゃない、アジアの人だしね。)結局 「同等機」で納得せざるを得なかった。

入手したのは
・ YN560-II
・ RF603 Canon version 1機 (ペアでなく、単独機だよ)
これで合計 80 USドルだった。

最近、日本Amazon でも YN560-II は 7500円程度だから、
2ヶ月近く待ったことを考えれば、安く買ったとは思えない。

入手できなかった YN560-III の欠点。(II と比較して)
・ 当然ながら重い
・ 電源オンで、Speed light と 無線交信機の両者に電流が流れる。その一方だけを on/off  できない。そのため、電池寿命が短い。

では、逆に II + RF603 の欠点。
・ 背が高くなり不安定
・ RF603 の電源 on/off が(事実上)操作不能。同じ会社が作ったものとは思えないほどの大欠点である。

YN560-II はコストパフォーマンスに優れた良い製品だが、
あえて欠点を探す。
・スイッチの on/off が「2秒の長押し」。誤作動防止のメカニズムではあるが、「イライラする」。できれば、「スライド式」、または、「2ボタン同時押し」が良かった。
・ 発光部首振りのフリクションが小さい。好みの角度で固定することはできず、5通りの中から選択するのみである。(まあ、たいした問題ではないが)
・ 「光束ズーム」なんか要らないんじゃないの。必要なら、数種のスヌートを使えば良い。この機能を省略してさらに安価にできるのなら、そちらを願う。
・ 「マルチ発光」。なかなか適当な対象が見つからない。この機能は「コストがかかっていない」と思われるので、機能の存在は否定しない。「この機能ならでは」の撮影事例を見たいものだ。
・ 光量の微調整 +0.3, +0.5, +0.7  調整量「三分の一刻み派」と「二分の一刻み派」の両者の「顔を立てた」ものだが、その間隔が気に入らない。Quarter 刻み すなわち +1/4, +2/4, +3/4 であればすっきりする。「カメラの古い慣習」に従わないのであるが。

Amazon (Japan) にて、YN560-II の価格変動を眺めている。
7500円で安定していることが多い。(2013/04/18 記)
ときに中国に本社がある輸入元が 6500円で10台程度放出することがある。
多灯撮影のため 2,3台くらい持っておいて良いと思う。

Prime 利用なら、送料無料で当日または翌日到着だから、
eBay 経由で注文するより、「安価で速配=精神衛生上得策」である。

2013年3月13日水曜日

Yongnuo RF-603

Yongnuo RF-603 
本家はここ→ Yongnuo RF-603

総論

RF-603 は、
「無線を用いた 遠隔発光発信器かつ受信機」である。

(無線発信器をカメラに、無線受信機をストロボに接続する。
 カメラのホットシューに装着したものが「発信機」
 フラッシュに装着した側が「受信機」になる。)

無線が届く距離は 100m にもなるという。
そんな距離、試そうとも思わない。通常の室内なら「確実に」届く。
日本のボロ集合住宅なら、2部屋を隔てて交信できた。
(わが家には、3部屋以上隔てる広さがない。)

「無線を用いた 遠隔レリーズ」としても使える。
  • Canon 用
  • Nikon 用
が販売されている。
無線に 2.4GHz が使われていることから、(電波法か何かの定めにより)日本国内での使用は認められないと言われる。一方、Amazon Japan を含め、多数の店舗で販売しているという事実もある。
違法機(あるいは非遵法機)だが「現実は黙認」といったところだろう。

排他的仕様

Canon 用は、Canon 機専用、
Nikon 用は、Nikon 機専用。
ホットシューの接点位置が異なるので、専用になるのは当然。
間違って購入した場合、泣くしかない。

一方、
Canon, Nikon 以外のカメラでも使いたいと思う。
そう考えるのは、世界中共通だ。

Pentax カメラで使う

「Nikon 用 RF-603 は、そのまま、何の改造も必要とせず、
 Pentax 機のホットシューに装着し、「送信機」 として使用可能である。」

一方 Canon 用 RF-603 を Pentax 機 ホットシュー に装着しても無反応である。

Nikon 用が、Pentax 機においても使用可能であることを、
熱意をもって説明してある。
→ US Amazon

Pentax 機でも使用可能であることを「もったいぶって」記載
「Nikon 用が Pentax でも使えますよ」と言えばいいものを。
→ PanProduct 記事


Four-thirds カメラで使う

「わずかなハンダ工作、あるいは導電テープを使うことにより、
 C でも N でも、four-thirds 機用に「改造」が可能である。」

20W 程度のハンダゴテ、細いハンダがあれば、
慣れた人なら、数秒 (a couple of seconds),
初めてハンダを握る者でも、10分(ten minutes) で完成。
不器用で、しかもハンダゴテを初めて購入した私でさえも 7分 29秒で完成した。

Canon 用を four-thirds 機に適合させるための工作
→ おそらく最初に記載されたもの dpreview の記事

→ 上記記事を読んで再検証したもの DIY記事


上記 dpreview のコメントに「4/3 改造後も Canon 機で使用可能」とあるが、実際には改造後は 4/3 専用になる。
繰り返す、
「ハンダ付けによる改造後、Canon 機では使えなくなる」。
ただし、受信機(フラッシュ側)に使うことには支障がない。

Nikon 用を four-thirds に適合させるための工作
C 工作に比べ、ハンダ付けすべき2極が離れている。
短絡経路が長くなるだけで、工作手順は同じであろう。
(未確認)
→ YouTube


この改造(N 型のピンをハンダで short-cut する)により、送信機として
 4/3 専用になるのか、
 あるいは Nikon でも、 4/3 でも両者に使えるのか、
不明である。
実施者は是非教えて欲しい。


SONY カメラで使う

情報なし。
ホットシュー が独自の形状であるため、RF-603 単体での使用は困難
ホットシュー 変換器を介して使用可能と思われる。

2013-11-29追加
SONY 用に改造する方法
(YouTube  http://youtu.be/Iiy4zGEt5xU へリンク。)
「抵抗を入れるだけ」だが、素人には手を出しにくい。

Tips


RF-603 は ホットシュー にセットしなければ、リリーズできない。しかし、DIP スイッチを特定の位置に設定すると、可能になる。
→ PanProduct 記事

接点のポッチ右下2個を常に接触させた状態にしておくと単体で送信可能になる
(私には具体的イメージが湧かない、理解不能、残念)
→ Naoko さんのブログ

RF-603 は ホットシュー にセットしなければ、フラッシュ・トリガーできない。しかし、改造を施すことで、可能になる。(ここまで改造する勇気はない)
→ 台湾工作記事

台湾記事より(remote trigger を使うくらいのレベルにある撮影者なら、もっと「まともな」画像を示して欲しい、と思うよ)

基盤のここ↓を見よ!



A と B を Short-cut (短絡)=電気的に接続すれば、
カメラの hotshoe に設置されていると(電気的に)判断される。
すなわち、カメラの装着せずとも、送信機として使用可能になる。



A, B それぞれから導線を外部に出す。
両者を結線すると、ご覧のとおり「交信可能状態」になる。
この状態であれば、hotshoe 上になくても(RF-603 単体で)、交信中の flash を発光させることが可能である。


購入 (2013年3月 情報)

Blog owner(この文章を書いている私) は、
C x 5, N x 2 の 計7台を所有。
C 1台を 4/3 用に改造して使用している。

Amazon を含め、国内でも多数の店で扱っており通販入手容易である。
Amazon では、1セット、3500円程度
(注文すれば、翌々日までに届く)

e-Bay では、香港、中国本土の店が扱う
1セット 30ドル、2セット(4台セット) 57ドル
注文してから、到着まで2週間。
円安のため、海外通販の「うまみ」が減ったが、
今後、国内価格は徐々に上昇するはずである。

2013年5月記

Amazon 評価に、この記事を引用して下さる方が現れた。ありがとう。
国内価格 3800円、ちょっと高いな。

PowerShot G15 + RF-603C + PF20XD

Canon PowerShot G15 人工光・覚え書き

Canon PowerShot G15
Yongnuo RF-603
SUNPAK PF20XD

  1.  G15 の組み込みフラッシュは使わない。

    ダイレクト直進光である
    GN が小さい (PF20XD も似たり寄ったりだけどね)
  2. G15 に Youngnuo RF-603C (Canon version) はもちろん使用可能。
    ホットシュー部を固定するメカニズムがない。
    滑りおちるほどではないが、やや不安である。
  3.  RF-603C を, 「four-thirds 仕様」 に変更すると、一見、使えるように思えるが、同期不能である。
    海外の(どこかの)サイトに、4/3 仕様変更後も Canon 用として使えると記載されていたが、間違いのようだ。

[G15 ⇒ RF-603C] → [RF-603C ⇒ PF20XD]  実験

1/800 より高速では同期不能
1/640 より低速で同期可能。→ なかなか優秀である。他の speed light でもこの速度で同期するのか?実験予定。

ただし、シャッター半押しすると、
設定した絞り・速度での「実絞り画像」が表示されるため、
SS高速では液晶が真っ黒になる。
組み込みフラッシュを使えば、「ナイトビュー機能」が働き、画面は明るい。
「ナイトビュー機能」の on/off をユーザに任せるか、あるいは、常時「ナイトビュー機能」を on とし、「絞り込みボタン」を独立させて欲しい。

液晶が真っ暗ではフレーミング不能→手持ちでの撮影は困る。
三脚を使えば良いが、G15 に三脚は、牛刀である。

覗き窓は全く使い物にならない。

[G15 ⇒ RF-603C] → [RF-603C ⇒ PF20XD]  実用

経験による Table Photo における設定

右手に G15, 左手に PF20XD
(左手を挙げた高さから)約 1.5m の白い天井にバウンス
PF20XD はフル発光
SS:1/250sec,  F5.6,  ISO 200
でほぼ理想的な光量を得た。